20代の転職が減っている。「なんとなく嫌だから」では、もう動かない時代へ

2026年8月24日

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意外に思われるかもしれませんが、こんなデータがあります。

20代の転職率は、2022年をピークに減り続けています。

「若者はすぐ辞める」と言われ続けてきたのに、実際には動く人が減っている。しかも売り手市場で、企業は若手を欲しがっていて、動くには絶好の環境なのに、です。

これをどう読むか。「最近の若者は保守的になった」ではありません。私はまったく逆だと思っています。

「なんとなく嫌だから」では動かなくなった

調査を見ると、今の20代の転職には、はっきりした変化があります。

  • 転職の軸が「量から質」へ移っている
  • やりがいや「やりたい仕事かどうか」より、年収・福利厚生・事業の安定性を優先する20代が増えている
  • 転職意向や転職回数は横ばいで、むやみに動く人が増えているわけではない

つまり、辞める前に考えるようになったということです。

数年前は「とりあえず合わないから辞める」「なんとなく今の会社が嫌だ」で動く人が多かった。今は「じゃあ次はどういう条件が欲しいのか」まで考えてから動く人が増えている。これは後退ではなく、成熟です。

私が5回も転職せずに済んだかもしれない話

正直なことを言います。私は20代で5回転職しました。多い方です。

そして今、この変化を見ながら思うのは──もし私にもっと情報があったら、5回もかからなかったかもしれないということです。

私の時代は、雑誌に載っている限られた情報だけで会社を選んでいました。給料と勤務地と数行の説明。それだけで決めて、入ってから「話が違う」と気づく。だから辞める。また雑誌をめくる。この繰り返しの何回かは、情報不足による事故だったと思います。

今の20代が慎重になれるのは、判断材料が手に入るようになったからです。口コミが読める、条件で絞れる、エージェントに相場を聞ける。だから「なんとなく」で飛び出さずに済む。うらやましい変化です。

ただし、慎重さが「動けない理由」になっていないか

ここからは、逆側の話もします。私が心配しているのは、慎重さが言い訳に変わってしまうケースです。

  • 「もう少し考えてから」と言い続けて、1年が過ぎた
  • 情報ばかり集めて、一度も応募していない
  • 「今の会社もそんなに悪くないし」と、不満を数え直して自分を納得させている

考えることと、立ち止まることは違います。

慎重さの正体が「準備」ならいい。でも「怖いから先送りしている」だけなら、それは何も生みません。そして先送りしている間にも、あなたの20代は減っていきます。給料は取り返せても、時間は取り返せない。 これは何度でも書きます。

夜の部屋で、ノートに考えを書き出している手元

「なんとなく嫌」の中身を、一言にする

では、どうすれば「なんとなく」から抜け出せるのか。方法はひとつです。

「なんとなく嫌」の中身を、一言にしてください。

私が5回の転職でやっていたのは、結局これでした。私の場合は毎回「給料」か「拘束時間」。この2つのどちらかがはっきりしていたから、次を選ぶときの基準になった。辞めた回数の割に、失敗らしい失敗がなかったのは、これのおかげだと思っています。

一言にするために、こう自問してみてください。

  • もし給料が今の1.3倍になったら、この会社に残る? → 残るなら、問題は給料です
  • もし毎日2時間早く帰れたら、残る? → 残るなら、問題は時間です
  • もしあの上司がいなくなったら、残る? → 残るなら、問題は人間関係です
  • どれも「それでも辞めたい」なら? → 問題は、その会社の未来か、仕事の中身です

全部「はい」なら、実はまだ動かなくていいかもしれない。 一つでも「それでも無理」があるなら、それがあなたの理由です。

慎重なあなたに向いている、最初の一歩

「なんとなく嫌」を一言にできたら、次はその一言が外で解決するのかを確かめることです。

給料が理由なら、外の相場を見る。時間が理由なら、残業時間の条件を伝えて求人を探してもらう。確かめるだけなら、在職のままできます。

慎重な人ほど、この「確かめる」段階を飛ばしません。そして、それが一番賢い。動かないことを選ぶにしても、外を見た上で選んだ現状維持と、見ずに我慢しているのは、まったく別物です。

まとめ:考えてから動く。それは正しい変化です

  • 20代の転職率は2022年をピークに減少中。若者が保守的になったのではなく、選び方が変わった
  • 「量から質」へ。やりがいより年収・福利厚生・安定性を見る20代が増えている
  • これは成熟。「なんとなく嫌」で飛び出さなくなったのは、情報が手に入るようになったから
  • ただし慎重さが「先送り」に変わっていないか。考えることと、立ち止まることは違う
  • 一言にする。「給料が上がれば残る?」「早く帰れれば残る?」で、正体が分かります

私は「なんとなく」で動いた回数も、正直あったと思います。だから5回かかった。あなたたちは、考えてから動ける最初の世代です。 それは若者が弱くなったのではなく、道具と情報を手に入れた結果です。

考えてください。そして、考え終わったら動いてください。その順番さえ守れば、私のように何回も遠回りする必要はありません。


一言にできたら、それが外で解決するか確かめる

給料が理由なら相場を見る。時間が理由なら条件を伝えて探してもらう。確かめるだけなら、在職のままできます。

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慎重な人ほど、この「確かめる」段階を飛ばしません。外を見た上で選んだ現状維持は、我慢とはまったく別物です。


※数字の出典: マイナビキャリアリサーチLab「転職動向調査2026年版」 / マイナビキャリアリサーチLab「20代の転職活動実施者は減少している?」